スリジェ・トピックス(第7回:2004/12)

第7回トピックはこれからのシーズン使用度の多い“にわとり”の話です。

鶏は、キジ科の家禽(ヴォライユ)Volaille
家禽とは、肉や卵を食用とする為に、飼育している鳥類の事で、鶉、鶏、鴨、七面鳥、鵞鳥、鳩、ホロホロ鳥、ラパン等が含まれます。しかしフランス料理でヴォライユと言う場合は、鶏の事を指します。
鶏は料理の分野では、次のように分類し、夫々、調理方法が異なります。

鶏の分類

Poularde   プーラルド  肥鶏
薄暗いゲージの中で肥育した若い雌鶏。1.8Kg以上の鶏もこう呼ぶ事もある。脂肪は厚く、肉は白く、柔らかくて繊細だが、若鶏より風味がない。丸ごと茹でるかポアレ、ローストする事が多い。

Chapon    シャポン  去勢鶏
穀物肥育した若い肥鶏。6kgほどにもなる。肉は肥鶏と同様に柔らかくて白い。脂肪は肉の間に層になっている。肥鶏と同様に茹でるかポアレ、ローストする事が多い。

Poule    プール  雌鶏
生後18ヶ月から2年までの雌鶏。体重は2〜3kg。肉はしまっていて脂肪が少なく、主に煮込み料理にする。

Poulet     プーレ   若鶏
若鶏は次のように分類する。
*Poulet de Grain  プーレ・ドゥ・グラン  穀物チキンの意味。
生後50日〜70日。1,2kg〜1,8kg。ココットやグリルに使用することが多い。
*Poulet quatre quarts  プーレ・カトル・カール  4/4チキンの意味。
生後45日。約1kg。
*Poulet Reine  プーレ・レーヌ  女王のチキンの意味。
若鶏と肥鶏の中間の大きさ、ソテーやローストに用いる事が多い。
*Poussin    プーサン   ひよこの意味
250g〜300gの小さな雛鶏、ココットやグリルに使う事が多い。
*Poulette    プーレット   若い雌鶏。

Coq    コック    雄鶏
肉質がかたいので、主に煮込み料理に使用する。
有名な料理にCoq au Vin(コッコオヴァン) 雄鶏の赤ワイン煮があるが、現在では若鶏や雌鶏を使って料理する事が多い。雄鶏のトサカと腎臓は、付け合せ等にも使用する。

Broiler    ブロイラー   
現在では鶏肉の中心的な種類になっているが、ローストチキン用にアメリカで交配改良された若鶏。日本には1950年頃入り、40日〜2ヶ月で1,5kg〜3kg程になり、水分が多いのでローストに最適な鶏です。

鶏の部位

Filet   フィレ  胸肉
白くやわらかいこの肉は、フランスではシュープレムとも呼び、繊細なソースと共に、供する。特に笹の葉の形をした部分を、日本ではささ身と言って、珍重する。

Aile   エル  手羽(手羽元)
翼を付け根の関節から切り離した骨付き肉。通常、骨を抜きソーセージ用ファルスを詰めて、ローストしたり、煮込むことが多い。

Aileron   エルロン  手羽先
手羽の先にある、ほぼ平行した細い骨2本のついた肉。大きい場合は、骨を除いて手羽のように詰め物をしたりソテーにする。又、コンソメやだし汁に利用する事が多い。

Cuisse    キュイス  腿肉
胸肉と比べるとかたいが、風味が強い。ロースト、ソテー、詰め物をして煮込んでも良い。

Pilon    ピロン  ドラムスティック
下腿肉の事。すりこぎに形が似ている事からこう呼ばれる。

Croupion   クルーピオン  尾羽の付け根肉
鶏の背骨先端の腸骨のくぼみに1対ある美味な肉。フランスではソ・リ・レス(Sot-l’y-laisse)とも呼び(愚か者は、残すの意味)、鶏を切り分ける時、一番の上客にサービスします。

Crête    クレート  とさか肉
付け合せ、臓物料理に使用する事が多い。

Abats   アバ   臓物類
肝臓(レバー)、心臓、砂肝等がある。ソテーしたりコンフィ、ムースにして使用する事が多い。

*それでは、今回はクリスマス等で良く使用されるロースト・チキンを、プーレ(poulet)を使ってご紹介いたします。



Poulet Rôti  プーレ ロティ
ローストとは、直火またはオーヴンで肉を焼く事でフランス語でRôtir ロティールと言います。直火焼きの場合はà la Broche ア・ラ・ブロシュと言い串焼きにします。肉の種類、大きさによって木炭、薪(ガス、電機)などの火源との距離を調節します。赤身の肉は、強火で炒めてからローストし、白身の肉は、表面が色着くのと中心まで火が通るのが同時になる様に焼きます。串は供する寸前まで抜かない事。
オーヴン焼きの場合はau four オ・フールと言います。天板の上に網を置き肉を乗せるか、直に肉を入れ高温のオーヴンで焼きます。調理する肉の種類、大きさによって温度を調整します。いずれにせよ強火で表面を硬化させ、旨みである内部の肉汁を外に出さないようにします。フォーク、串等で刺したり、前もって塩を振ったりすると、肉汁が出てしまうので注意する。焼き上げた後、火から外し、温かい所で充分休ませ、内部にじっくり熱が回るのを待ってから切り分けて下さい。オーヴン焼きの場合は、こもった蒸気や溜まった焼き脂が、出来上がりに悪影響をおよぼすので、串焼きの方が良いと言う意見が多い。しかし家庭では、天板に網を置き肉を載せてローストすれば良いでしょう。又、どちらの調理方法も、時々、バターや焼き脂をかけながらローストすれば、きれいな焼き色が着き、風味が増すでしょう。

ここではオーヴンで焼く方法を説明します。
材料  プーレ(若鶏)  1羽、豚の背脂の薄切り(手に入らない場合は、無くても良い)
    塩、胡椒、オイル、バター
作り方 @鶏の内臓をきれいに取り除き、皮全体に塩を着けてよくこすり、内側にも塩をふります。ロースト用にタコ糸で縛り、整形し、豚の背脂で覆います。
    Aオーヴンを200度Cに熱しておきます。
    B天板を熱し、下処理した鶏の胸肉の部分を下にし、オーヴンに入れ、約10分間焼きます。もう一方の胸肉の部分も同様に10分間焼きます。
    C両胸の部分を上にして、背脂をはずします。天板の焼き脂を上からかけながら、更に20分間焼き、皮をきれいなキツネ色にします。
    D身を立てて、中から透明な汁が出てきたら、火が通っているので取り出して、温かい所で休ませた後、切り分け、胡椒をふり、供します。
(1,5kgの若鶏で約45分間、ローストします。)

上記のレシピ通り作った若鶏のローストに、ポテト・グラタン、マロンを付け合せ、ソースを添えました。年末のパーティーを演出してみませんか。

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