第21回トピックは砂糖のお話です。
 
                  砂糖 Sucre(シュクル)、Sugar(シュガー)

植物の根、茎、葉などに含まれる天然甘味調味料。

砂糖の主な原料は、熱帯から中南米、オーストラリア、インド,沖縄などの亜熱帯でとれる砂糖きび(甘蔗)Canne à Sucre と、ヨーロッパ、北米、北海道などの温帯で産するビート(砂糖大根、甜菜)Betterave à Sucreです。

砂糖きびはイネ科の植物で太い茎に、主成分である蔗糖を含み、アカザ科のビートは,大根に似た根の部分に、ショ糖を含んでいます。椰子や楓、とうもろこし等からも、夫々、やし糖 Sucre de Coco,かえで糖(メープル・シロップ)Sucre d’Erable,もろこし糖(ソルゴ糖)Sucre de Sorghoが得られる。

砂糖は人体に欠かせないエネルギー源になる食品であり、同時に食物の味をよくするための調味料でもあり、お菓子に使われる甘味料でもあります。

かつて人々は、人体が必要とする砂糖が蜂蜜の中にも、植物の中にもあることを本能的に知っており、これを使用していました。砂糖を大量に含む植物から、砂糖を取り出し、最も純粋な形で利用することを知ったのは比較的最近になってからです。

化学的に見れば、砂糖には、数種の区別がありますが、いずれも炭水化物で、人間の生体のエネルギー源となります。

グルコースGlucose(ぶどう糖)

生理的砂糖。循環する血液の中に一人当たり1gの割合で存在する。

サッカローズSaccharose 蔗糖)

糖分を含む植物から抽出した砂糖。

アミドンAmidon(澱粉)

小麦粉、でんぷん質食品、バナナのような果実が持つアミドンは消化の段階で、唾液のアミラーゼによって麦芽糖に変わる。

このような分類をしてみますと、日常において、料理、菓子に使用する砂糖はサッカローズを指し、販売されている砂糖はほとんどが純粋なサッカローズです。

砂糖の歴史、製法はここではあえて説明しませんが、種類と用途について書いてみます。

ショ糖の含有量に依って次のように分類する事ができます。

精製糖Sucre raffiné (シュクル・ラフィネ)

ヨーロッパではショ糖を99.9%含むもの。原料は,砂糖きび又はビート。氷砂糖、グラニュ糖、角砂糖などにする。

白糖Sucre blanc (シュクル・ブラン)

ショ糖を98.8〜99.9%含むもの。原料、用途は精製糖と同じ。

赤糖Sucre roux (シュクル・ルー)

ショ糖85〜99.5%で純度が低い分、カルシウム、リン、マグネシウム,鉄などのミネラル分を含み、褐色で風味も豊か。フランスでは主に角砂糖や氷砂糖に用いる。

車糖類(上白糖、中白糖,三温糖)

日本やアジアの一部のみで使用している精製糖。ショ糖の含有量は上白糖97.6%、中白糖96.0%、三温糖95.0%。透明な糖液の2〜5番糖として作られる。

市販されている砂糖は、食品としても料理、菓子用としても用途が異なっているので、さまざまな形のものが在ります。

製法,形態、用途に依る分類

精製糖

グラニュ糖Sucre granulé(シュクル・グラニュレ)

最高純度の糖液から得られる結晶状の砂糖、純度が高く、焼き色なども安定する為、菓子、料理、飲料、、、と幅広く使われています。フランスのグラニュ糖は、直径0.4mmで、Sucre en poudre(粉状の砂糖)と言います。英語に直訳するとパウダー・シュガーとなりますが、つまり日本語で言う粉糖とは別のものです。

角砂糖Sucre en morceau (シュクラン・モルソ)

グラニュ糖に少量の糖液をかけ、型にいれて圧力を加え、乾燥させたもの。立方体、直方体、六面体、幾何学的のもの、不ぞろいの小さな岩石のような形(キューブ糖、Sucre en cubes)等があり、夫々白色と褐色があります。ホット・ドリンクに用いたり、ガムシロップ、カラメルなどを作る時に用いる。

ざらめ糖Sucre cristallisé,Sucre cristal (シュクル・クリュスタリゼ、シュクル・クリスタル)

グラニュ糖と同じく、高濃度の糖液にたね糖を入れ,時間をかけてゆっくり結晶させたもの。煮物に使用するとコクとてりがでます。佃煮、漬物、ジャム、フルーツ・ペースト、菓子類の飾りなどに用いる。

氷砂糖Sucre candi,Candi (シュクル・カンディ、カンディ)

ざらめ糖を作る要領で結晶化に長い時間をかけ、結晶を大きく成長させたもの。白と褐色があり、リキュール、果実酒等をつくるのに用いる。そのまま、キャンディとしても良いでしょう。

粉糖Sucre glace (シュクル・グラス)

グラニュ糖を直径0.15mm以下に粉砕したもの、非常に細かいので個結を防ぐため約%のでんぷんを加える。お菓子の生地、フルーツの加工品、飾りつけ等に用いる。

顆粒糖Frosted sugar(英)(フロスト・シュガー)

糖液から得た結晶を噴霧乾燥させて作る。アイス・コーヒー、ヨーグルト等に用いる解けやすい砂糖。

上白糖(日本の砂糖の代表選手)

上白糖の結晶はグラニュ糖の半分以下の大きさで、更に結晶の表面を転化糖で被っている為、きめが細かく、しっとりしている。転化糖に含まれる果糖の強い甘みにより、グラニュ糖よりも甘みを強く感じる。菓子、料理、飲料、、、と幅広く使われる。

粒糖Sucre en grains(シュクル・グラン)

高純度の砂糖を固めたものを砕いて0.5〜1.5mmにし、ふるいにかけて夫々、大きさを揃えた粒状の砂糖。

主にお菓子の飾りつけ等に用いる。グレロンgrélons(小粒)とも呼ぶ。

含蜜糖及び精製を繰り返していない砂糖

黒砂糖

サトウキビの搾り汁を、そのまま煮詰めて作った大自然の風味豊かな砂糖。沖縄や奄美大島等の特産品。

カソナードCassonade(粗糖,赤糖)

サトウキビを原料とする褐色の粗糖。料理の他、タルト、デニッシュ、クレム・ブリュレ等に用いると独特の香りを着けることができる。

その他、パン・ドゥ・シュクルPain de sucre,ヴェルジョワーズVergeoise,メラスMélasse(糖蜜)等があります。

混合砂糖

ヴァニラ・シュガーSucre vanille(シュクル・ヴァニエ) 

グラニュ糖に、粉末ヴァニラを10%以上加えたもの。又、天然ヴァニラとエチルヴァニリンを加えたものやエチルヴァニリンのみを加えたものはヴァニリン・シュガーSucre vanillinéと言う。

液化砂糖Sucre liquide(シュクル・リキッド)

砂糖を水に溶かして液状にしたもの。デザート、菓子、飲料に利用したり、食品産業で用いる。

転化糖Sucre inverti(シュクランヴェルティ)

ショ糖を酸か酵素で加水分解してできた、ぶどう糖と果糖、同量の混合物、ショ糖よりも甘味が強く、溶解度も高い。

その他、ペクチン、クエン酸の入った、ジャム用砂糖、ゼラチンを加えた装飾用のパスティヤージュ。砂糖を焦がしてカラメルを作り、香りつけに用いる液化カラメル。アニス風味のアニス・シュガー。シナモン風味のシナモン・シュガー。生姜風味のジンジャー・シュガー。丁子風味のクローブ・シュガー等があります。

このような分類を見てもお解かりのように、砂糖を大量に使用するのはお菓子、飲料がほとんどです。

砂糖=お菓子=甘い=太る=体によくないと言う図式が出来上がります。

そこで今回のテーマである体にやさしい、健康志向の天然素材、L− アラビノースのお話をします。

L−アラビノースは、とうもろこしの繊維質を原料に作られる甘味料です。

砂糖と一緒に摂取することによって、砂糖の消化、吸収を阻害する働きがあります。

小腸では通常の砂糖の約60%しか吸収されません。

したがって、普通の砂糖と同じように使って、変わらない美味しさを味わえ、血糖値を気にせずに今までと同じ物を食べる事ができます。

L−アラビノースはとうもろこしの皮に含まれるヘミセルロースのアラビノキシランから分離精製して生産される単糖類で砂糖分解酵素(スクラーゼ)に作用して砂糖の分解を抑え、砂糖の血液中への吸収を制御する特性があります。

 

尚、L−アラビノースは合同酒精が、基本技術を開発し、三和澱粉が製造しています。

スリジェでも砂糖に3%のL−アラビノースを配合し、料理、デザート、お菓子、飲み物等に使用していますが、L−アラビノースがどのような素材で、どのような特性を有するものかの認知度が低い為、お客様に、わかり易く説明しながら、味わって頂いています。


トクホ商品化した製品に三井製糖が砂糖に配合した“あなたの味方”と言う砂糖(ショ糖)があります。


スリジェではこの製品を、ティールームのシュガー・ポットに入れ、コーヒー、紅茶に使用していただいております。

又、この砂糖で、色々なお菓子、デザート、料理のテストをしてみましたが、普通の砂糖を使用するのとまったく変わらず、そのままの配合で砂糖を置き換えるだけで、むしろ普通の砂糖を使用するより、甘みが柔らかく感じるような気がします。

皆様もぜひお試しになってみて下さい。




次回のトピックは、現在スリジェで使用しているコーヒーと紅茶のお話を予定しております。

12月はクリスマス、お節料理とフル回転で仕事をします。年が明けたら、ゆっくりヴァカンスをとり、渡仏の予定です。

 最近のパリ事情等も紹介する予定です。